さわかみ関西独立リーグ兵庫ブルーサンダーズ 小笠原智一【sideP】

小笠原智一(オガサワラトモカズ)
birthday:2000.12.15
blood type:O
height:181cm
weight:75kg
foot size:27.5cm
favorite color:青
favorite animal:特になし
nickname :おが
dobutsu_uranai:黒ヒョウ

【1】好きなスポーツメーカー

兄(小笠原慎之介)がずっとミズノを使っていたので、僕もずっとミズノを使っていました。


(小笠原投手のマイグラブ)

(小笠原投手のスパイク)

【2】私服について

WWE※のアメリカ版のサイトからTシャツを買っています。日本のサイトだとラインナップに欲しいものがあまりないんです。

2002年頃のWWEが好きで、同じTシャツを何枚か買うぐらい好きですね。福島に行ってから買うようになりました。好きなスーパースター※はショーン・マイケルズです。
WWEは好きで、家に2枚DVDがあったんですが、僕が好きな1枚と兄が好きな1枚があったんで、それを交互に見ていた感じですね。

(WWEのTシャツコレクション。ショーン・マイケルズ関連の物が多い)
※WWE・・・アメリカにあるプロレス団体。来日公演を行うほか、日本ではJ SPORTSなどで放送される。中邑真輔など日本人レスラーも多数所属している
※スーパースター・・・WWEに所属するレスラー

【3】休日の過ごし方

ほとんど寝ています。後はWWEのSNSをチェックしたり・・・あんまり出歩いたりもしないです。あと、僕が入寮してから「寮がプロレスっぽくなった」って言われます(笑)
例えばレスラーのモノマネをしたり、肩を叩いただけでオーバーリアクションで苦しんだり・・・
モノマネは長州力のをやったりしてます。
映画も見ますが、WWEにいたザ・ロック※が出ている映画を見ます。(元チームメイト・岩城孝徳さん曰く「ザ・ロックが出ているシーンしか見ない」とも・・・)
※ザ・ロック・・・90年代後半から00年代前半にかけてWWEで活躍。現在はドウェイン・ジョンソンの名前で映画俳優として活躍。代表作に「ワイルドスピード」や「ジュマンジ」など

【4】地元について

神奈川県の藤沢市です。夏になると海の家とかが並びます。友人のお父さんが海の家をやっているので、遊びに行きます。ちなみに僕は泳げません。


(海の家で友人と。ここでもショーン・マイケルズのTシャツを)

【5】好きな食べ物

365日中、360日はカレーパンを食べています。
おすすめのカレーパンは平塚市にある『弦斎カレーパン』ですね。平塚市に祖母の家があるのですが、そこに行ったら絶対食べます。パン生地の中に米が使われていてすごくもっちりしています。
それ以外のお気に入りのカレーパンはセブンイレブンのホットスナックコーナーで販売されているものです。

【6】好きなアイドル

アメフラっシというアイドルが好きです。メンバーが高校時代のトレーナーの妹さんということで知ったんですけど、歌もダンスもできて楽器もできるというところがすごいなと思っています。『Rain Makers!!』という曲が好きです。まだあまり知られていないですが、皆さまぜひアメフラっシをよろしくお願いします!

【取材後記】
野球面では若いながら成熟した考えを持っていた小笠原投手のプライベートの大半がプロレスとアイドルとカレーパンで占められていました。
野球もそうですが、好きなことを話すときに目の輝きが一段と強くなった印象でした。どんなことにも全力投球。小笠原投手を表すのにぴったりだなと思いました。
ブルサンの寮がプロレスっぽくなる・・・ぜひ一度その光景を見てみたいなと思います。

(文:SAZZY 写真:SAZZY、選手提供 取材協力:岩城孝徳

さわかみ関西独立リーグ兵庫ブルーサンダーズ、小笠原智一【side B】

6月13日、さわかみ関西独立リーグ開幕

コロナウィルスによる開幕延期、選手たちは何を思っているのか。

オンライン取材で今、過去、そして今後のことを聞いてみました。

第7回は兵庫ブルーサンダーズの小笠原投手をピックアップ!

 

開幕投手

オンライン取材を行ったのは6月10日。その3日後、小笠原智一は開幕戦のまっさらなマウンドに上っていた。19歳の右腕は緊張もどこ吹く風。ストレートとカーブを織り交ぜながらテンポよく投げ込み、6回2失点、68球、4奪三振、あとは打たせて取っていった。

「出来は60点ぐらいでしたがストライクゾーンで勝負できたので自信にはなりました」

満足しきっていない点はあるが、大役を任された後のその顔は充実感にあふれていた。

(2020年6月13日、試合後に『あの時俺が打っていれば・・・』と謎の後悔を口にしながらやってきた小笠原 撮影:SAZZY

兄のボール

兄は甲子園優勝投手、中日ドラゴンズで開幕投手を務めたこともある小笠原慎之介。野球の話はほとんどしないということだが、正月などにキャッチボールをする機会があった。

「軽く投げていてもボールが重いです。ブルサンに来てからキャッチボールを他の人ともやりましたが、ボールが速いと言われている人でも『ただ速いだけ』と感じてしまうぐらいです。カーブも受けてから腕が持っていかれるぐらい落ちていくんで、あのボールはどうにかして投げたいなと思うんですけどね」

そのボールはどうやったら投げられるようになるのか。それに少しずつ近づこうとしている。

クラブチームから

2019年、所属していたクラブチームには関西にゆかりのある人物が在籍していた。監督は吉田篤史※。2017年に和歌山ファイティングバーズの投手コーチを務めた。そして岩城孝徳、金城力樹。BFL時代のリーグを盛り上げ、2018年には和歌山ファイティングバーズを優勝に導いたバッテリーだ。

「金城さんとはよくキャッチボールをしてもらったんですが、体重の移動やリリースの仕方を学びました。キャッチボールをしていて手元でボールが落ちなくなりました。明らかにボールの質が変わったと思います。岩城さんとももずっと野球の話をしていましたね。打者のタイプ別の打ち取り方とか、投球の組み立て方とか、そういったことをよく話していました」

人数も少ないクラブチームにおいて、「自分に謙虚で、雑用なども嫌な顔をせずやってくれた」と岩城は振り返る。練習も土日しかない中、試合や練習で指摘されたことを翌週に見事に修正してくるなど、小笠原は頭角を現していったが、チームは休部することとなる。

「吉田さんに相談したら、このチームを紹介していただきました」

その縁もあり小笠原は関西にやってきた。

(2020年6月13日 好投し出迎えられる小笠原 撮影:SAZZY

見つけた武器

兵庫に来た小笠原。橋本大祐監督からは、右打者のアウトコースのストレートを評価される一方、フォームを一目見て「軸足に体重が乗っていない」と言われた。それまで模していた中日・藤嶋健人の投球フォームをやめた。投球練習中にもちゃんとしたボールが投げられているかを都度キャッチャーに確認する、その中でいいと思ったものはすぐに実践している。

「いいか悪いかは別として、自分の体がまだ出来上がっていない(成長が止まっていない)ので、以前聞いたことがいつかフィットすることがあると思うんです。今合わなくてもその時に合うように引き出しとして持っておきたいです」

そんな中、クラブチーム時代から取り組んでいたことが結果となって表れた。

「高めのストレートですね。元々ポップフライを打たせようとするピッチングをしていたんですが、実戦で投げているうちにそれが有効だと感じました。」

オープン戦と練習試合で失点をしたのも1試合だけ。そのボールに手ごたえと自信を感じていた。

そしてポップフライを打たせることについては吉田氏の指導が影響していた。

「ゴロを打たせてアウトを取ろうとすると、『取る、投げる、取る』という3つの動作が発生しますが、その分エラーになる可能性も3点発生することになります。でもフライなら取るだけなので、打ち取ってエラーになる確率が一気に低くなります。オープン戦でもストレートがしっかり通用したので、フライを打たせて行きたいと思います」

(2020年6月13日 開幕のマウンドで堂々と投げ込む小笠原 撮影:SAZZY

今季の目標と決意

開幕投手を経て、次に目指すのは防御率のタイトルだ。

「そのためにもっとストレートを磨きたいですし、変化球でストライクを取れるようになりたいです」

19歳。同世代のスーパースターの活躍には目もくれず、自分の課題と向き合う日々が続く。自分は自分。見据える目標はNPB入りだ。そのために、引き出しの数を少しでも増やしていく。

 

※吉田篤史氏は2020年から四国IL徳島の監督

 

 

小笠原投手が選ぶ さわかみ関西独立リーグ この選手がすごい!

 

  • 小山一樹(兵庫)・・・配球がよく合うので安心感がある。そうするとテンポよく投げられる。

 

小笠原智一プロフィール

2000年12月15日生まれ 右投げ左打ち

藤沢翔陵高-郡山アスレチックスBC-兵庫ブルーサンダーズ

(文・写真 SAZZY 取材協力 岩城 孝徳

 

 

中止試合について 和歌山FB vs 06ブルズ

いつも関西独立リーグを応援していただき誠にありがとうございます。
本日予定しておりました下記の試合を、雨天コンディション不良のため中止とさせていた
だきます。
対戦:和歌山ファイティングバーズ VS 06ブルズ
球場:田辺スポーツパーク
時間:12:00

※リーグ規約により雨天振替試合は設けません。

さわかみ関西独立リーグ事務局

【オリックス・バファローズ(ファーム)戦について】

いつもさわかみ関西独立リーグを応援していただき誠にありがとうございます。

さわかみ関西独立リーグ選抜チームは、7月8日(水)にオリックス・バファローズ(ファーム)との対戦が決定致しましたので、お知らせ致します。

 

日付:7月8日(水)

時間:13:00

対戦相手:オリックス・バファローズ(ファーム)

場所:オセアンバファローズスタジアム舞洲

※無観客試合

 

選手発表は7月6日(月)を予定しています。

 

さわかみ関西独立リーグ事務局

6月23日06BULLSホーム開幕戦レポートVS堺シュライクス

6月23日06BULLSホーム開幕戦レポートVS堺シュライクス

新型コロナウイルスの影響でリーグの開幕が延期になり、ようやく迎えた6月23日。雲一つない青空の下、花園中央公園野球場で06BULLSホーム開幕戦がおこなわれた。当日の様子をレポートする。

 

心を砕いたコロナウイルス感染拡大防止策

(受付の様子 感染対策のため、ビニールカーテンを設置)

 

6月14日に南港でおこなわれた試合と同じく、この日も観客を動員しての試合。球場に足を運んだ人たちの安全を守るため、そして今後も有観客の試合を継続するため、06BULLSの関係者たちは、コロナウイルス感染拡大防止策に心を砕いた。

 

永峰要一球団代表(06BULLS)は防止策について、次のように語った。

 

「大阪の方針に従い、準備をしてきました。選手や監督をはじめ球場に入る関係者全員が、練習のときも毎回大阪コロナ追跡システムに登録するなどして、感染予防に対する意識は高かったと思います。球場とも頻繁に話し合いをし、調整を重ねてきました。今日だけでなく今後もお客様に来ていただいて試合を開催するためには、対策を徹底しなければなりません。」

 

06BULLSが球場でおこなった感染拡大防止策は、以下の通りだ。

・入場者数の制限

・グラウンド外でのマスク着用

・ソーシャルディスタンスの維持

・入場時の検温

・アルコール消毒

・大阪コロナ追跡システムへの登録

試合を支える運営スタッフは「お客様どうしの距離を保てるように席にテープを貼るなど、いろいろ工夫をしました。開幕が遅れてしまった分、選手たちは客様に全力プレーを見せてほしい。わたしたちは頑張る選手たちを、(運営という面で)支えたいと思います」と話した。

 

グラウンドに出入りするたびマスクを着脱する選手たちをはじめ、首脳陣、選手、スタッフ、試合に関わるすべての人が、感染拡大防止に努めていた。

 

「お待たせしました」のひとこと

(試合前、気合いを入れる選手たち)

 

続々と来場するファン。この日の入場者数はおよそ90人だった。

 

「お客様から、待ちに待ったという感じを受けました。わたし自身も、今季初めて会うファンの方の顔を見て、同じように感じます。」と言う永峰代表。

 

みんな、花園で06BULLSを見られる日を、遠足を待つ子どものようにわくわくして待っていたのだ。

 

試合前の村田辰美監督に、ファンの方へのメッセージを聞くと「『お待たせ!』ただ、そのひとことです。本当にお待たせしました。」と答えが返ってきた。

この日の青空にぴったりの、晴れやかな笑顔だった。

 

「お客さんが見ていてくれることで、選手たちもやりがいを感じているはず。ハッスルする姿、全力疾走する様子をお見せしたい。ふぬけたプレーには遠慮せずヤジをとばしてください!」

 

「昨年の成績からいくと、こちらに有利。しかし侮らず、勝ちに行きたい」

 

全力プレー

試合は7-4で堺シュライクスが勝利した。

堺シュライクス先発の吉田亘輝が15安打を浴びつつも、要所を抑え4失点完投。今季2勝目を挙げた。

 

永峰代表は「あれだけ安打数が多いのに、4点しか取れずに負けたことは、ある意味ブルズらしい試合だったと思います。しかし堺のチーム力の伸びがすごい。日ごろの練習の成果が出ているんだと思います。」と試合を振り返った。

 

一部、選手のプレーを紹介する。

 

06BULLS、花岡雄一

(撮影:すだこ

1回表、堺シュライクスが鶴巻璃士のタイムリーと樋口勇次のホームランなどで、いきなり5点を先制。その後もフォアボールのあとに盗塁を決められ、ノーアウト2塁となった。このピンチを救ったのが、今年キャプテンに就任した花岡雄一だ。

 

7番バッター大友健史の難しいファーストファウルフライをナイスキャッチ。

8番佐藤将悟の三振の後、9番今井寿希也のファーストゴロを軽快にさばいて、守備で嫌な流れを断ち切った。

「初回に5点取られましたが、(ブルズの打線なら)5点ぐらい逆転できると思っていました。それにはまず、誰かが悪い流れを切らないといけなかった。その役目が自分だっただけです。」とキャプテンは振り返った。

 

2回以降、先発草間サトルは持ち直し、安定のピッチングを見せる。

06BULLS、出口航平

5回裏、一時は一点差に詰め寄る2試合連続ホームランを放った出口。少し詰まったように見えたが、ファンの声援にも押され、そのまま打球はスタンドに吸い込まれた。

 

「3回裏の満塁のチャンスで打てなかったので、4番の仕事ができたとは言えませんが、いい感触で打てました。また次につながる一本だと思います。慢心せず、謙虚に、一球一球全力で向かっていきたいです。」

 

06BULLS、永田雅樹

3回裏に満塁のチャンスで打てなかったことを「チャンスだったのに」と、悔しそうな表情を見せた永田。8回裏、レフト方向にヒットを放ち、全力疾走で二塁に突っ込んだ。

 

あとが続かず得点にはいたらなかったが、果敢に二塁を狙う姿勢に、観客席から拍手が起こった。

 

試合後、このプレーを振り返り「足、もつれちゃいました」とはにかんだ。

 

堺シュライクス、樋口勇次

初回、堺の今季チーム初ホームランを打った樋口。

 

「ホームランは狙っていたわけではありません。バッティング練習で悪かったので、ただただくらいついていった。入ってよかったです」

 

ファンへの感謝

 

「観客の前で野球をする」今まで当たり前だったことが、今では一つの試合が大きな一歩となっている。花岡雄一キャプテンは、自分たちを支えてくれるファンへの感謝をこう語った。

 

「平日の昼間にもかかわらず、たくさんの人が来てくれてうれしかったです。野球が好きで見に来てくれる人の存在が、本当にありがたいです。初めての人も、リピーターの人も、また来たいと思ってもらえるプレーをします!」

 

観客席にもっとたくさんの笑顔があふれる日まで。選手たち、関係者たちが一丸となって、一つ一つの試合を作っていく。

 

(取材、文:さかたえみ

 

育成からNPBへ さわかみ関西独立リーグ最年少審判 塩崎雄己

試合を開催するにあたって欠かせないのが、審判員の存在。どうして審判員に?なぜさわかみ関西独立リーグに?在りたいと思う審判像は?
今回は、さわかみ関西独立リーグに所属する審判員、塩崎雄己さんへのインタビューを通じて、その色んな答えに迫ります。審判目線で見る観戦ポイントもお見逃しなく。

さわかみ関西リーグ最年少の育成審判員

(撮影:SAZZY
さわかみ関西独立リーグ(以下カンドク)に在籍する12名の審判員(2020年6月現在)のうち、育成審判員として活躍している塩崎雄己(しおざきゆうき)さん。現在香川大学に在学中の19歳です。
カンドクで審判をするのは、今シーズンで2年目。今年は、夏休みなどの長期休暇を利用しながら、大学生活と審判員活動の両立を目指しています。

審判を目指したきっかけ

(撮影:SAZZY
小学生まで野球小僧だった塩崎さんは、中学生になってから野球をやめ、吹奏楽を始めました。しかし時がたつにつれ、野球への思いが大きくなったと言います。

「野球をやめたものの、やっぱり野球が好きだと気づき、野球に関わりたいと思いました。でもブランクができてしまったから、野球選手を目指すのは難しい。そこで選手以外で野球に関われる方法を考えたんです。それが審判になることでした。」

進学先を香川大学に決めたのも、審判員になるという夢を叶えるため。塩崎さんの通う夜間コースの授業時間は、18時~21時。これなら夜は大学生、昼は審判員として両立できると考えたのです。同時に、玉砕覚悟で多くの連盟にアプローチを始めました。

「審判の練習をさせてほしい、という内容のメールを色んなところに送りました。まだ高校生だったので、断られることも多かったです。BFL(さわかみ関西独立リーグの前身)にもメールを送りました。見学なら可能ということだったので、何度も試合を見学しに行きました。」

カンドクで審判をする理由

断られてもめげずにメールを送り続けた結果、草野球や高校野球など、様々な場所で練習ができるようになりました。その後、活動の場にカンドクを選んだのには理由があります。

自身が神戸出身であり関西に愛着があること、BFLで試合を見学していたこと、そしてカンドクで審判長を務める竹本裕一(たけもとひろかず)さんに出会ったことです。

(撮影:SAZZY
(トライアウトの様子)

「高校3年の1月。審判の練習をさせてもらっていた草野球でお会いしたのが竹本さんです。色々なお話を聞かせていただき、大学生になってからカンドクのトライアウトを受けることにしました。」

今の自分はまだ経験を積んでいる最中

(撮影:さかたえみ
(昨年の兵庫ブルーサンダーズ対インパルス戦。カンドクで初めて球審を務めた)

何もわからない状態からスタートした審判への挑戦。成長するには今後もより多くの経験が必要だと、塩崎さんは思っています。

「これまで意識して経験を積んできたつもりですが、まだまだです。色々なことを教えてくださる方がまわりにたくさんいますので、良いところを盗んで、自分のものにしていきたいと思います。今までアドバイスをくれたすべての方が、あこがれの存在です。」

(気づきやアドバイスをまとめたノート。BFLに初めて見学に来た時から、今もずっと知識をストックしている)

「(正確なのは当たり前、ミスジャッジは許されない世界なので)ジャッジすることへのプレッシャーや、間違いを恐れる気持ちはあります。でもぶれずに、毅然とした態度で臨んでいます。」

一番の目標はNPBの審判員

(NPBアンパイア・スクール修了証書)

塩崎さんは、NPBの審判員を目指す期間を、大学卒業までの間と決めています。一方で、来年から始まる就活に向けて、審判以外の仕事という選択肢も考えているそうです。そのひとつがアナリスト。サッカーやラグビーで注目されている職業で、野球にも活かせると考えています。

「ただ、どんな仕事に就くにせよ、審判はやっていたいと思います」

これから審判を目指す人へ

「審判を目指すといっても、何をしていいかわからない人が多いと思います。難しく感じる人もいるかもしれません。でも、わからないことがあっても、教えてくれる人はかならずいます。どんどん聞いていくといいと思います。(プレーするのとはまた違った)審判でしか味わえない面白さがあるので、ぜひ挑戦してください。」

***おまけ***

聞いてみた①審判目線で見る、観戦ポイント
「見てほしいというポイントは、ふたつ。ひとつはカンドク独自の2人審判制。もうひとつは審判の個性です。」

「日本のプロ野球では4人審判制が一般的ですが、カンドクは2人審判制。人数が少なくても正確にジャッジできている点を見てほしいです。また、審判さんによってストライクや三振のアクションなどに個性があるので、そこも注目ポイントですね。とはいえ、自分はまだ2年目なので、基本に忠実であることが大切。独自のアクションはしていません。」

(人によって異なるストライクのアクションを説明する塩崎さん。個性を出すには十分な経験年数が必要。NPBも同様とのこと。)

聞いてみた②試合前後の動きを知りたい
「試合がある日は開始3時間前に球場入りします。アップ用の服に着替えて、グラウンドでアップ。アップしながら、選手達がバッティングしているところを見て、シミュレーションをしています。ゴー・ストップ・コール(声出しと基本動作の訓練)もしますね。試合のあとはほぼ毎回反省会。知識を共有しています。今までで一番長かった反省会は4時間です!」

*********

(文:さかたえみ

試合延期のお知らせ

いつも関西独立リーグを応援していただき誠にありがとうございます。
球場都合により下記日程を延期することが決定致しました。

対象試合
日にち:6月27日(土)
時間:12:00
対戦:兵庫ブルーサンダーズVS和歌山ファイティングバーズ
球場:西宮津門球場

延期日程:未定
※日時、球場が決定次第、お知らせ致します。

さわかみ関西独立リーグ事務局

2020開幕戦ドキュメント 6月13日 兵庫ブルーサンダーズ対堺シュライクス

球音が帰ってきた―
2カ月延期となった開幕。待ちに待った野球。

「いつもの光景」

その日、球場に着くと久しぶりに見る光景が広がっていた。6月13日、三木防災公園野球場。キャッチボールの音、ノックの打球音、捕球音、そして選手の声が響く。準備のために慌ただしく球場外を走り回る選手やスタッフの姿も。
長らくSTAY HOMEしていた我々が聞くことができなかった音や見ることができなかったものが目の前に広がっていた。
30試合のうちの1試合といってしまえばそれまでだが、2020年初の公式戦。この試合は無観客試合ではあったが、選手の気合いの入り方も違う。

(試合前に素振りをする兵庫ブルーサンダーズの選手たち)

(ロングディーを行う堺シュライクスの選手たち)

兵庫ブルーサンダーズ・橋本大祐監督が「やっと始まる。全体練習がストップしている間でも選手がしっかり課題をもって取り組んでいたので、レベルアップしていた。若く楽しみな選手が多いのでリーグ優勝、そしてNPB指名される選手を育てたい」と話せば、

堺シュライクス・大西宏明監督は「本当に野球ができるか不安だったが、世の中が野球を求めていたのを実感していた。勝ち負けも大事だが暑い試合を見せたい」と語った。

(試合前に整列する兵庫ブルーサンダーズナイン)

(整列する堺シュライクスナイン)

(ホームプレートミーティングに臨む橋本監督と大西監督と審判団)

雨天の影響もあり、試合開始が10分前倒しされた。時折雨が強くなることもあったが、選手たちは溌溂としたプレーを見せていた。

(1回裏、盗塁を試みるもタッチアウトとなった兵庫・梶木翔馬)

(3回表、二塁打を放つ堺・佐藤将悟)

(6回裏、ホームインする兵庫・小山一樹)

試合はインターネットラジオ局「レディオバルーン」でインターネット配信された。

試合中には兵庫ブルーサンダーズ・清水健介投手がゲスト出演する一幕も。


(右手前が兵庫・清水健介)

試合は堺が1点リードしていた9回裏、兵庫が無死1、2塁のチャンスを作る。兵庫ベンチがにわかに盛り上がりを見せる。

(9回裏・仲瀬貴啓が野手選択で出塁し、盛り上がるベンチ)

しかし、堺のリリーフエース、河村将督が粘り、試合は2-1で堺が勝利した。

(9回裏、最後の打者を併殺で打ち取り、恒例のガッツポーズを見せる堺・河村将督)

 

 

こうして2カ月遅れの開幕戦は幕を閉じた。

開幕への思い・地域への思い

関係者に話を聞くと異口同音に「やっとこの日が来た」という。

兵庫ブルーサンダーズの川﨑大介球団社長は「練習ができない期間にも地域の方に助けていただき、手作りの打撃ケージを作っていただいたりした。それで寮生が練習することができた」と述懐した。その間も地域貢献活動の依頼が来るなど、地域とのつながりを改めて感じたという。

堺シュライクスの夏凪一仁球団代表は「不安はあるがグラウンドで選手が駆け回るのを見るとうれしい」と語った。「選手には試合ができなかった分、一瞬のプレーに全力を注いでほしい、目の前のことを全力でやってほしい」と語った。

この試合を観戦した仲木威雄リーグ代表は「プレーをしているところを見てよかった」と安堵した。
「この2カ月はどんなことを考え、どんな準備をしたか、野球やチームにしっかり向き合う時間になったと思う」

リーグが開幕できるよう情報収集を続け、感染症予防対策の大阪モデルを参考にし、開幕日を設定できた。
「このリーグには3つの理念を掲げています。そんな中で野球バカであってほしいし、『美意識』をもって取り組んでもらいたい。そして地域社会への関わりをしっかり持ってほしい」

(仲木威雄リーグ代表)

首脳陣だけではなく、兵庫ブルーサンダーズの運営スタッフも、この日を待ち望んでいた。

アナウンスを担当した中嶌杏里さんは「本当に待ち遠しかった。無観客試合でアナウンスを行ったけれど、インターネットで配信されていたこともあり、お客さまに声を届けられていることが心の支えになった。楽しんでもらえたらうれしい」と話した。

スタッフ、選手がそれぞれ思い思いにこの試合に関わり、開幕の晴れ舞台を作った。

今年日本の独立リーグでは2番目に開幕したさわかみ関西独立リーグ。完全に元の通りの形態になるにはもう少し時間がかかりそうだが、首脳陣、選手、スタッフが一丸となり、元に戻った時にはきっと熱い戦いを見せてくれることだろう。

(取材・文・写真 SAZZY

野球を観る喜び、見られる喜び 堺シュライクス対和歌山ファイティングバーズ

制限付き入場

コロナウィルスの感染拡大から「無観客試合」という言葉がにわかに出てきた。どんなスポーツでも観客を入れずにスタートする…ということに慣れきっていたが、6月14日、堺シュライクスのホーム球場の一つ、南港中央公園野球場で、ついに観客を動員することになった。

 

試合前に夏凪一仁球団代表は「市や球場の方針や対策にのっとって準備をしてきました。お客さまにはご迷惑をおかけするかもしれませんが、楽しんでもらえればと思います。やっていい範囲で柔軟に動いていきたいと思います」と語った。

 

今回堺シュライクスがとった対策は多岐にわたった。

  • インターネットによるチケットの事前販売
  • 入場時に検温
  • 大阪コロナ追跡システムへの登録
  • 手指の消毒
  • マスクの着用
  • 座席間隔をあけての着席
  • 大声を出しての観戦禁止

 

それに加え、スタンドの上部の座席を立ち入り禁止にし、スタッフにはフェイスガードを着用させるなどの対策が取られた。

(立ち入り禁止区間を作るためにロープを張る堺シュライクススタッフ 畑さん)

(検温・消毒ブースを作成した堺シュライクスインターンスタッフ)

 

午前10時40分、予定より少し開門が遅れたが、野球を観ることを今か今かと待ち望んでいたファンの方々が入場した。

(入場するファンの方々)

(コロナ追跡システムに登録するファンの方々)

(検温の様子)

 

一度に入場できる人数を10人とするなど、蜜対策もぬかりない。公式サイトで販売していた120枚のチケットは完売。イニング間にアナウンスやスコアボードに掲示を出し、消毒の実施や密集しないように呼び掛けていた。

 

和歌山ファイティングバーズのリスタート

この試合は球団体制が変わった和歌山ファイティングバーズの2020年初戦となった。田所洋二球団代表はコロナウィルスによる開幕延期期間についてこう語った。

 

「来るべき開幕に向けて粛々と準備をしていく…と言えば簡単なのですが、実際には選手のコンディションが心配でしたし、選手のアルバイト先が休業になりアルバイトがままならない事態にもなりました。」

 

そんな中、地元の農家の方や、スーパーマーケットのオーナーから仕事を紹介してもらうなどの支援を受けた

 

「地域の皆様からの応援で光が見えた時期でもありました。これまでも地域貢献を掲げていましたが、実際に何をしたらいいのかはわからないままでした。地域の皆様からの応援で野球ができると実感できた2か月間でした」

 

その意識は選手の間にも実感として意識づいている。「選手の夢が地域の皆さんの夢と言われるよう、活動していきたいです」

 

川原昭二監督も「野球をできる喜びを感じてほしい。優勝を目指すとともに精神的にレベルアップしてほしい」と語った。

 

また、和歌山ファイティングバーズに「紀州闘鶏会」という応援団も新たに結成された。

「昨年の8月から今年に向けて準備をしてきました。もちろんチームが勝つことに越したことはないですが、周りの方にも楽しんでもらいたいですし、そういうところで少しでもチームを後押しできたらと思います」と団員の方は抱負を語った。

(紀州闘鶏会の横断幕)

 

マスコットデビュー戦

この日、7回裏の攻撃前に、堺シュライクスマスコットキャラクター、ライパチが初お披露目となった。堺っ子体操をファンの前で披露すると、スタンドから拍手が起こった。

 

デビューについてライパチ本人に話を聞いた。

 

「堺シュライクスに新しい仲間として加わることができてうれしいパチ!デビューは2カ月遅れることになったけど、この期間はファンの人の前に立つことを考えてずっと練習していたパチ!」

 

人知れず練習を積み重ねたライパチ。堺っ子体操をするためにグラウンドに出た時に、決意を新たにした。

 

「グラウンドからスタンドを眺めると人数制限があったとは思えないほど、たくさんの人がいたなと思ったパチ。緊張したけど力になったパチ。だからこの状況が落ち着いたら、もっともっとたくさんの人に来てほしいと思ったパチ!新しいシュライクスの楽しみとしてボクも見に来てほしいパチ!」

(お客さんに向けてサムズアップでアピールするライパチ)

 

応援の力・野球の力

「自分の力じゃないものを感じました」堺シュライクスの河村将督は声援についてこう語った。他の選手たちも、気合いが入った、うれしかったと同様に語る。

「本当にありがたかったです」と話したのは、和歌山ファイティングバーズの大前拓也。「和歌山ファイティングバーズには去年まで応援団がなかったですし、こうやって拍手や応援のメガホンの音が聴こえる中でプレーができてよかったです。和歌山でもファンの方が入場可能になる時がとても楽しみです」

(BFL時代から毎年在籍している唯一の選手 大前拓也)

 

また、ファンの方からも同様に

「スタンドに上がって、グラウンドが見えた時に泣きそうになりました。やっと始まったんだなと思いました」という声を多く聞いた。

 

試合後、夏凪球団代表は「お客さまがいる中でプレーしたことによって、選手も刺激になったのではないかと思います。くら寿司スタジアム堺の試合についても球場と話し合いしながらになりますが、見ていただけるのであれば、選手たちには暴れまわってアピールしてほしいです」とまとめた。

 

NPBより一足早く観客を入れた試合は、グラウンドもスタンドも、たくさんの笑顔で溢れていた。早くスタンドによりたくさんの人が訪れる日を願ってやまない。

 

 

(取材・文・写真 SAZZY

雨天中止について 堺シュライクスVS和歌山ファイティングバーズ

いつも関西独立リーグを応援していただき誠にありがとうございます。

本日予定しておりました下記の試合を、雨天コンディション不良のため中止とさせていただきます。

 

対戦:堺シュライクスVS和歌山ファイティングバーズ

球場:くら寿司スタジアム堺

時間:12:00

 

※リーグ規約により雨天振替試合は設けません

 

さわかみ関西独立リーグ事務局